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令和2年度の年末調整について

|2020年11月04日(水)

今はコロナが流行りあまり季節を楽しめない日々ですが、10月下旬になりあっという間に年末調整の時期がやって参りました。

令和2年度の大きな改正として下記があります。

主に

  • ・給与所得控除と基礎控除の見直し
  • ・所得金額調整控除の導入
  • ・基礎控除・配偶者控除等・所得金額調整控除の 申告書一体化
  • ・ひとり親控除の新設/寡婦控除の改組
  • ・配偶者・扶養親族等の合計所得金額要件等の見直し
  • ・住宅ローン控除(消費税増税後の住宅取得等(特別特定取得)への支援策)
  • ・法定調書の様式変更
  • 法定調書の電子的提出義務の対象枚数を引き下げ(1,000枚以上⇒100枚以上)

 

その中でも今回は特に

 

・給与所得控除と基礎控除の見直し

・基礎控除・配偶者控除・所得金額調整控除の申告書一体化

 

を説明致します。

 

・給与所得控除と基礎控除の見直し

 

給与所得控除とは...給与所得者の給与から一定額差し引くことのできる控除額のこと

 

ブログ.png

 

2020年の年末調整からは、給与所得控除が一律で10万円引き下げられることになりました。

また、給与所得控除の上限額が220万円から195万円に引き下げられるため、年収が850万円を超える人は10万円以上の引き下げになります。

 

そして基礎控除の控除額も変更になります。

 

基礎控除とは...全ての納税者に対して適用される控除額のこと。

 

基礎控除はこれまで、収入額に関係なく一律38万円が控除されていました。

ですが改正後は最大48万円に引き上げられますが、合計所得金額が2,400万円を超えると所得に応じて減っていきます。

そして2,500万円超では控除額が0円となり、基礎控除が適用されなくなります。

 

 

ブログ2.png

 

「給与所得控除の引き下げ」と「基礎控除の引き下げ」を合わせると...

年収850万円まで...±0円(増税でも減税でもない)

年収850万円以上...所得税の増税

ということになります。

 

・基礎控除・配偶者控除・所得金額調整控除の申告書一式

 

 

 

申告書.png

 

 

令和2年度からは「給与所得者の配偶者控除等申告書」に、新たな「給与所得者の基礎控除申告書」・「所得金額調整控除申告書」が統合され、名前が変更され「給与所得者の基礎控除申告書 兼  給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」として、1枚の様式になりました。

ここで注意して頂きたいのが...。

例年は配偶者がいない場合は提出不要でしたが、基礎控除は給与所得者のほぼ全員が関係するため、配偶者がいない場合でも提出しなければならないことになりました。

従いまして、会社で年末調整を受ける際には提出して頂く書類が増えることになります。

 

提出して頂く書類が増え、不明点が増えることかと思います。

お困りの方は国税庁のホームページをチェックしてみてください。

 

国税庁HPhttps://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2020/01.htm

 

 

 

 

 

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