中野会計事務所トップページ >> Webマガジン 日本ビジネスモデル鑑定士協会 >> <第34回>欲しくないのに、買う

Webマガジン 日本ビジネスモデル鑑定士協会

<第34回>欲しくないのに、買う

|2018年07月25日(水)

▽▲▽▲━━━━━━━━━
 
 
AI時代の新規事業
 
 やがて到来する
 不透明なAI時代に
 わくわくするような
 ビジネスモデルを
 考えるメールマガジン
 
 
━━━━━━━━━▽▲▽▲
 
 
電車に乗るときに
切符を買う人は
だいぶ少なくなりました。
 
ですが今でも
JRや私鉄の出来には
切符の自動販売機があり
 
その気になれば
切符を買うことができます。
 
さて、私たちが
お金を払って手に入れるのは
一義的には切符なのですが、
 
私たちが本当に欲しいのは
切符なのでしょうか。
 
そんなはずは
ありませんね。
 
切符はあくまで
電車に乗るための
プロセスにすぎません。
 
私たちが本当に買うもの、
すなわち本当の商品は
「移動」
です。
 
なのですが、
便宜上、「切符」に
お金を払うわけです。
 
似たような構図のものとして
 
* 演劇やスポーツ観戦の
 チケット
 
* 飲食店の食券
 
などがあげられます。
 
 ▽
 
このロジックは
他にも拡張することが
できます。
 
マーケティングの教科書に
たいてい載っている
有名な例でいうと
ドリルがそうですね。
 
日曜大工などをする人は
ドリルを買いますが、
ドリルそのものが欲しくて
買うわけではありません。
 
「穴」を開けたいから
ドリルを買うのです。
 
本当に欲しいものは
「穴」なのですが、
「穴」は売っていないので
代わりにドリルを買う。
 
しかたなくドリルを買う。
 
なので、
ドリル以外の方法で
もっと簡単に
「穴」を提供する手段が
もしも開発されたら、
 
日曜大工のお父さんも
いわゆるDIY女子も
そちらを買うように
なることでしょう。
 
本当の商品は
「穴」
だというわけです。
 
 ▽
 
切符の場合、本当の商品が
「移動」
である以上、
いくら切符を豪華にしても
価値は増えません。
 
(切符を純金製にする、
 といったことをすれば
 話は別ですが)
 
同様に
本当の商品が
「穴」である以上、
いくらドリルを
高機能なものにしても
価値の増加には限界がある。
 
切符やドリルという
分かりやすい例を
使っているので、
 
この結論は
当たり前のように
感じるかもしれません。
 
しかし実際に
ビジネスモデルを
組み立てる際に、
 
 本当の商品は
 何なのか
 
を見失うことが
ままあります。
 
たとえば、
これもよく
マーケティングの授業で
題材になるのですが、
 
さまざまな機能を
詰め込みすぎて
使い勝手の悪い
テレビのリモコンが
本当に作られています。
 
日本の有名な
家電メーカーが
知恵を絞って
作りだした結果が
 
 なくてもいいような
 機能が詰め込まれた
 使い勝手の悪い
 リモコン
 
だったわけです。
 
本当の商品価値が
どこにあるのかに
思いいたっていれば、
 
エリートが大勢集まって
多くの時間とエネルギーと
多額の予算を使って
そんな商品を作ることは
なかったのでは
ないでしょうか。
 
ビジネスモデルを
考えるうえでも
コンサルティングを
行ううえでも
気をつけたいポイントです。
 
 
━━━━━━━━━━━━━
 
■発行者情報
 
 日本ビジネスモデル
 鑑定士協会
 
━━━━━━━━━━━━━
  • Clip to Evernote
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

PAGETOP