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社長さん儲かりまっか?

第20回 考え方でメリットに

|2018年08月17日(金)

~ 税務調査の心得 ~

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 税務調査とは、国税庁が管轄する税務署などの徴税機関が、納税者の申告内容を帳簿などで確認し、誤りがあれば是正を求める一連の調査を指します。
 経営者にとっては、精神的にも大きな負担となるでしょう。しかし、会社を経営する以上、税務調査からは逃れることができません。

 税務調査は主に「任意調査」「強制調査」があります。通常実施されるのは任意調査で、原則、調査を実施する10日ほど前に、対象とする会社とその顧問税理士宛に電話での事前連絡があります。

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 数十年前になりますが、顧問先である建設会社に「事前通知なしの抜き打ち税務調査」が入りました。顧問先より電話連絡があり、直ちに私と担当者が駆けつけると、既に調査が始まっていました。

 事業規模によりますが、調査官は任意調査の場合、通常3名程度です。しかしこの日は11名と、大人数の札幌国税局資料調査課の調査官が来ていたことは、長い税理士の仕事の中でも珍しいことです。

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 裁判所の令状を持って実施する脱税容疑法人に対する査察の強制捜査ほどではありませんが、査察もどきの質問検査権の行使が始まりました。
 調査官は「金庫のなか、机の引き出しの中、パソコンの中、手帳のコピー、財布の中」など、個人情報まで次々に要求し、威圧感がありました。

 私は、「今回の調査は査察の強制捜査ではないので、命令ではありません。拒否する自由があります」と社長に伝えましたが、社長は「後ろめたいことはしていないので、税務署が見たいのなら何でも見せます」と自信満々。

五日間続いた調査の結果は非違事項なし。まさに「大山鳴動して鼠一匹」に終わりました。 

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 税務調査の現場では、経営者の人間性が分かります。顧問先の社長は「企業経営には外部監査の目が必要です。税務調査による緊張感はスタッフの教育上有益です。できれば毎年調査に入って欲しいね」と税務調査を快く受け入れ、調査期間中社内に待機し、質問検査に真正面から対応しました。社長の「逃げない誠実さ」に深く感動した体験でした。

 また、税務調査により従業員等による使い込みなどの不正が発覚した例もあります。
信頼していた職員に裏切られることは精神的にも辛いことですが、これは、会社の管理・チェック体制、記帳状況が整っていないために起きた事例です。

 「税務調査」と聞くだけで拒否反応を起こす経営者もいるようですが、中には、財務についての問題点を指摘してもらえるとして、税務調査をメリットと受け止める経営者もいます。

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