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事業承継のすすめ

第8回 親族以外の後継者選び

|2015年11月19日(木)

~ 教育問題など多角的に考慮 ~


►承継する時の注意点
 親族に、後継者候補がいない場合に、後継者の選択肢として親族以外の役員や従業員などが候補となります。役員や従業員などへ承継させるための主な注意点は、次の4つです。
 
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1. 後継者の教育
  従業員や親族以外の役員は、社内のことを熟知しています。
  技術力や営業力は優れているでしょう。しかし、経営に関しては教育が
  必要です。
 
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2. 関係者の理解
  若い子が成長し承継するまでの間に、中継ぎ的に承継
  させる場合と、会社の株式を買い取って
  もらう場合では、オーナー一族や関係者への説明方法や、
  理解も変わります。
 
3. 株式と事業用資産の承継
  株式を取得するには、オーナー一族から買い取りするしかありません。
  しかし、役員や従業員などに買い取りできるだけの資力がないことが多いようです。
 
4. 個人(債務)保証・担保の処理
  経営者は交代する時に、現経営者の個人保証や担保は簡単に解除してもらうことができません。
teoria-h001.png   借入金がある場合は、交代する時に新社長が連帯保証人になるように求め
  られることがあります。これは、後継者にとって大きな負担となります。
  債務はできるだけ圧縮し、後継者の債務保証を軽減できるように、
  金融機関と交渉する必要があります。
 
 中継ぎ的な承継であれば、経営権だけの承継を行い、財産権を親族に残すなどの手だても考えられます。多角的に問題を捉えて対応する必要があり、親族以外への承継、
または外部からの人材への承継など可能性を見つけなければいけません。
 
►承継する利点
 役員や従業員などへの承継は「親族の後継者がいないから仕方なく」という場合だけでは
ありません。次の大きな利点があります。
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  ①後継者を能力本位で選定できる
  ②過去のしがらみにとらわれない
  ③従業員などへのインセンティブ
  ④老後の生活資金が手に入る
 
 
 今や、中小企業の経営者には、環境の変化に対応する能力が必要です。子に能力が備わっていなければ、選択肢を社内から選ぶことができます。
 また、既存の取引先を、より条件にあった取引先へ変更したくても、過去のしがらみで簡単にはいきません。血縁関係のない後継者であれば、それを断ち切ることも可能でしょう。
 役員や従業員に事業承継という道があれば、仕事に対する意欲も生まれます。また、自社株式を売却する場合に、一度の支払は不可能でも、売上から支払える額を算出し5年、10年などの分割にすれば、老後の生活資金にもなります。
 
役員や従業員へ承継する場合のメリットとデメリットは次の通りです。
 
【メリット】
 ①経営資源の基盤が整っている
 ②前経営者から経営等のアドバイスをもらうことができる
 
【デメリット】
 ①不要な経営資源を引き継ぐことになる
 ②他の従業員との関係に配慮が必要
 ③株式取得資金の負担
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 まず、後継者の選定後、社内へ認知してもらうための努力が必要です。特に、外部から後継者候補を雇い入れた場合は、候補者の人となり・実力を見定めます。社内および社外と調和をとっていくことが可能かどうかを確認します。
 大切なことは、後継者候補が社員全員とのチームワークを築き、一丸となって企業を盛り立てていくことができるような、時間を持ち観察することです。
 

info02 第9回 種類株式で支配権集中
  明日 11月20日(金) 更新予定です。 どうぞお楽しみに!!
 
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