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事業承継のすすめ

第12回 売れる会社の必須条件

|2015年12月18日(金)

~ 将来性あり 経営状況健全 ~

teoria-k001.gif買い手側の目的
 M&Aを決意しても、本当に売却できるのか、売却できたとしても、
いくらで売れるのか気になりますね。

 買い手の大きな目的は、生き残り戦略、成長戦略などが考えられます。
 したがって、購入したい企業は、将来性があり、収益性や経営状態が健全であることが第一条件です。 次の3つをしっかりと行って下さい。

      ①財務内容の良い会社にする
teoria-a006.gif 経営者にとっては、顧問税理士などから、何度も聞くことだと思いますが
「貸借対照表」と「損益計算書」の内容を良くすることです。
 そのためには、しっかりとした「経営計画」が必要です。 

 このときの「経営計画書」は、金融機関からお金を借りるために作成するものではありません。
計画的に企業価値を高めるためです。 経営者としては、常日頃から実践して下さい。

②株主の整理を行う
 1990(平成2)年の商法改正以前に、株式会社の設立をしている場合は、最低でも7人の発起人が必要でした。そのため、親戚や知人から名義だけを借りた「名義株主」が存在するかもしれません。
 これらの「名義株主」が、M&Aで株式の売却に、簡単に応じない場合や、条件を上げたりする可能性は望ましくありません。経営者の責任において、事前に「名義株主」の整理を行うことが必要です。

③会社分割も検討する
 物件.jpg  企業を分割することで、売却しやすくなることもあります。たとえば、収益を生まない部分は、外部委託にするなど、切り離してしまうことも一つです。

 不動産の賃貸収益があれば、その部門を切り離すことで、年金のプラスにもなり、自社の株価も下がり、売りやすくなります。さらに、自宅兼事務所となっている場合は、事務所部分のみを賃貸するなど、検討も必要です。
 

自社の評価と売値
  人生をかけて作り上げた企業は、少しでも高額で売りたいのが心情でしょう。企業の売却は、自社株式の譲渡と同じ意味になります。しかし、非上場の企業には時価がなく「こんな良い条件で、買収してくれるの!」ということは、まれでしょう。

 実際に企業を評価する場合は、複雑な要素が絡み合いますので、専門知識が必要となります。価格には「絶対」というものはありません。買い手と売り手が納得する価格になるということです。

 とはいえ一番気になる事柄です。おおよその見当をつける試算を紹介します。

 良く使われている評価方法には、次の3つがあります。

①純資産法
 貸借対照表の純資産額から、資産の含み益、含み損と未計上債務を差引した「時価純資産価額」を算出します。従業員退職金債務や決算書に含まれない債務も相殺しますので、現実的にはがっかりするかもしれません。

②収益還元法
 損益計算書から税引き後営業利益を算出します。そこから、資本価値や還元価値、預貯金や借入金などを勘案して算出します。買収資金を「何年間で回収できるか」ということです。

③類似業種比準法
 同業他社と業績面を比較して、企業の実力を評価する方法です。

teoria-n025.png

 万が一、経営者が急病になり、変わりの後継者も望めないとしたら家族はどうするでしょう。 経営者が急死したからといって、会社の動きがぴったりと止まるわけではありません。働く従業員もいます。そこで、家族がM&Aで売却を急げば、買い手は足元を見て売りたたかれてしまうでしょう。

 M&Aは「経営計画」の中に組み込むことをお勧めします。


info02 第13回 
 平成28年1月15日(金) 更新予定です。どうぞお楽しみに!!

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