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事業承継のすすめ

第11回 企業価値を高めて売却

|2015年12月04日(金)

~ M&A交渉 少しでも有利に ~

►最も多い方法は?
 M&Aを大きく分けると次の2つの種類があります。

teoria-f002.gif

1.会社の全部を譲渡する
   ①合併
   ②株式譲渡
   ③株式交換
   ④事業の全部譲渡
 
2.会社の一部を譲渡する
   ①会社分割
   ②事業の一部譲渡
 
経営権が移転する流れは下図の通りです。
 
第11回 表1-1.gif
 
第11回 表1-2.gif
 
 この中で最も多い方法は「株式譲渡」です。日本の多くの中小企業では、株主と取締役が同一人物となっていることが多いでしょう。自分(売り手経営者)が持っている株式を第三者に譲渡することで、買い取り側が経営権を得ます。M&Aの中で最も手続きが簡単です。
 これを従業員などが行えば、MBOやEBOとなります。
 
►経営権を円滑に移転
 経営者にとって、人生の大半をかけて育て上げた我が企業をM&Aで売却することは、生涯何度も経験することではありません。基礎知識を学ぶことはもちろんですが、専門家に相談しながら、時間をかけて準備を進めましょう。M&Aの手続きは、次の3段階に分けて行います。
 
第11回 表2.gif
 
【準 備】
 企業を売却することを決意したら、準備を始めます。
  ①M&A仲介機関の選定
  ②売却条件の検討(何をいくらでどのように売るか)
  ③企業価値を高める
 
 M&A仲介機関とは、秘密保持契約を締結します。株式譲渡価格や、従業員の雇用に関する待遇、買い手企業の業種業態などの実態を明確にして下さい。日頃よりM&A交渉に有利になるように、少しでも企業価値を高めることが重要です。
 
【実 行】
 次に、売却先の候補と交渉を始めます。

teoria-h011.png  ①売却交渉先企業への打診
  ②条件交渉
  ③基本合意書の締結
  ④デューディリジェンス(買収監査)
  ⑤売買契約書の締結
  ⑥クロージング(資金決済)

 交渉中でも企業はまだ経営者の支配下にあります。交渉に夢中になり業績が悪化しないように注意して下さい。
 
※ 基本合意契約後に買い手企業によるデューディリジェンスが開始され、様々な精査が行われます。
 そのポイントは、
  ①回収不能債権の有無
  ②債務保証など簿外債務の有無
  ③潜在的な租税債務の有無
  ④会計処理の適切性
  ⑤事業の環境
  ⑥対外的トラブル(環境問題など)の有無
 
 このデューディリジェンスの情報を基に、詳細な条件を含め最終交渉を行います。交渉合意後に、売買契約の締結となります。
 

teoria-h004.png

【ポストM&A】
  M&Aでは、その後、いかに経営統合を円滑に進めていくかということも
 重要事項です。買い手と売り手が上手に融合しなければ、成功とはいえませ
 ん。そのために、両社合意の上で、売り手経営者が一定の期間役員などの職
 に就き、従業員の対応や取引先への引継ぎを務めるなども検討しましょう。
 

info02 第12回「売れる会社の必須条件」
 12月18日(金) 更新予定です。 どうぞお楽しみに!!

 

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