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事業承継のすすめ

第14回 経営者は"現状把握"を

|2016年02月19日(金)

~人材や資産額、定款など全て~

第一歩は計画立案
 経営者の考え方や家族環境、企業の業種や状況により、事業承継の方法はそれぞれ違いますが、参考になる成功事例はあるでしょう。しかし、その事例を全てマネしても、あなたの事業承継が成功するとは限りません。計画の立案と実行は、企業風土や経営者の考え方で違います。全てがその企業に合わせたオーダーメイドなのです。従って、現経営者と後継者の二人三脚で、自分たちらしい事業承継の道を見つけることになります。

 まずは事業承継の計画全体の流れを把握しましょう。相続税対策や自社株式対策など、よく耳にすると思いますが、それだけが事業承継を円満に進めるための対策でも計画でもありません。
 大きく2つに分けると次になります。

teoria-a006.gif  1つ目は「事業承継計画の立案」です。
   ①事業承継対策の重要性、計画的取り組みの必要性を理解
   ②現状把握
   ③承継方法・後継者の確定
   ④事業承継計画の作成

 2つ目は「具体的対策の実行」です。それぞれ、決定した承継方法に合わせ実行します。
           ①経営計画の実行
teoria-h006.png  ②承継に当たっての問題解決
  ③関係者の理解
  ④後継者教育
  ⑤株式・財産の分配

 重要なのは「現状の把握」です。経営者としては、企業の状況は全てを把握していたいところですが、意外と気が付いていないところもあります。 
 現状把握は主に5つの視点から行います。その中から今回は、「会社の経営資源の状況」について具体的に説明します。

会社の経営資源
 会社が持っている「人」「モノ」「カネ」「情報」「技術」「特許などの知的財産」など、すべての資源を対象に現状把握します。会社継続に必要な資産の有無や、資産を時価に換算します。ポイントは次の通りです。

人材
  貸借対照表に表すことや、お金に換算することができません。しかし、経営にとって「人材」は
teoria-n011.png 大きな宝物です。従業員がいなければ会社の運営はできません。
 中小企業の場合は特に、経営者と共に創業から支えてきた従業員は、経営者と
 同様に高齢になっています。
 企業の承継のみならず、若い人材を育て技術の承継も必要になります。

資産額・資産内容、キャッシュフローの現状と将来見込み
 主に次の2つを把握します。
  ①会社名義の株式、不動産。動産の価額と内容の状況把握teoria-m001.png
  ②キャッシュフローの現状と将来の見込みを把握

会社定款と登記内容 
 相続人である株主以外にも、親族株主や第三者株主が「株主代表訴訟」の訴えを起こす可能性があります。第三者の株主がいる場合は「取締役会や監査役の設置」「種類株式の発行」などを活用して対応できる会社組織を定款に規定します。新会社法では「定款に定めた場合にはこの限りではない」という規程をいかに使いこなすかが重要です。

自社株式の評価
株券.jpg 自社株式の評価が高い場合は、事業承継が左右されます。評価を下げてから後継者に
贈与するなどの対策が必要となります。「自社株式がいくらするのか」重要視していない経営者もいるようですが、業績が伸びていたり古くから会社名義の土地を所有している場合は、自社株式評価を行い、評価額が高い場合は対策が必要となります。

 次回は、5つの視点 2つ目「経営リスク」の具体的内容を説明します。


info02 第15回
 3月4日(金)更新予定です。どうぞお楽しみに!

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