中野会計事務所トップページ >> 事業承継のすすめ >> 第17回 起こり得る争族回避へ

事業承継のすすめ

第17回 起こり得る争族回避へ

|2016年04月01日(金)

~ 専門家や外部協力者に依頼 ~

tyusai.jpg

 今回は「相続発生時に予想される問題点」の現状把握について説明します。

一族の争いを回避

 円満に事業承継を行うには、やはり経営者の相続発生時に予想される
「一族の争い」を回避することです。
そのためには法定相続人の生活状況や家族状況を含めた把握と、相続人同士の信頼関係を理解します。相続が発生したときに備え、自身の遺志を表すために遺言書の作成も忘れずに行って下さい。

teoria-a007.gif

相続税の問題は相続発生のときにおこる問題の一部です。
相続税が掛かるほどの資産状況でなくても「争族」は起こり得ます。
 

法定相続人および相互の人間関係
 相続税の有無以前に「争族対策」は、事業承継で最も重要になります。
 相続対策には遺言書が特に有効です。 

ユイゴン.gif

 遺言で効力を生じることができる項目は
  ①相続に関すること
  ②財産の処分に関すること
  ③身分に関すること
  ④遺言執行に関すること
  ⑤その他、遺言の取り消しや祭祀承継者の指定
 などがあり、この5つが民法で定められています。

mu_22.jpg

しかし、遺言書だけではまだ不足しています。経営者の判断能力が低下することも考えられますので、「後見制度」なども検討します。この「後見制度」とは、精神上の障害(認知症・知的障害・精神障害など)により、判断能力が欠けているのが通常の状態にある方を保護・支援するための制度です。

 この制度を利用すると、家庭裁判所が選任した成年後見人が本人の利益を考えながら代理で法律行為をしたり、本人がした不利益な法律行為を後から取り消すことができる制度のことです。

相続財産の特定・相続税総額の把握
 もめない相続のためにはできる限り、財産の全容を把握しておくことが重要です。相続財産は、必ずしも全て得になるとは限りません。

puramai.jpg

プラスの財産(土地、建物などの不動産・現預金・株式などの有価証券など)と、マイナスの財産(借入金・固定資産税・保証債務など)があります。また、遺産に該当しないもの(財産分与請求権・生活保護受給権・墓地、霊廟、仏壇など祭祀に関するもの)もあります。

 後継者には経営を円滑に行うだけの株数(議決権割合)が必要になります。複数の株主がいる場合は、あらかじめ株を買い取ることも検討しましょう。相続税が掛かる場合には、納税対策が必要です。まずは、相続税の実効税率を把握することで対策立案ができます。

teoria-a002.gif

ここまでが「現状把握」に必要なポイントです。
現状把握だけでも一苦労しそうですが、十分に行わなければ事業承継の方法が確定できませんので、うまく進めることができません。
さらに、経営者一族や取引先、金融機関、従業員などの関係者への説明も不十分になり、理解していただくことが難しくなります。
 結果的に、成功する事業承継の実現が、危ぶまれることになります。

 成功する事業承継計画立案の第一歩は、企業を取り巻く現状を正しく把握し分析することです。teoria-n010.png
もし、誤った認識の元で計画を立てれば、時間と労力がかかるばかりではなく、
不幸な結果を招く場合もあります。
しかし、調査には手間がかかりますので、現経営者と後継者だけでは大変かも
知れません。
そんな時は、信頼できる専門家や、外部の協力者などに依頼すると、
ストレスを溜めることなく進めることができるでしょう。


info02 第18回
 4月15日(金)更新予定です。 どうぞお楽しみに!

  • Clip to Evernote
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

PAGETOP