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事業承継のすすめ

第25回 実践経験させ資質確認

|2016年08月19日(金)

~ 後継者は「腹くくる」覚悟を ~

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社内・社外の教育法
 経営者や後継者の性格や資質により変わりますが、どちらも、メリット・デメリットがあります。外部修業がない、特に親族承継の場合は、甘やかしてしまい後継者が育たないことがあります。外部に出しても、取引先など経営者の影響力がある関係先は避けたほうが良いでしょう。
 後継者教育には次の段階があります。

        【社内教育】
teoria-d005.gif ①各部署をローテーション(経験と知識の習得)
  営業、財務、労務などを経験し知識を習得します。また、従業員からの経営者へ
  の目線を知ることや信頼関係の構築には欠かせない経験です。
 ②責任ある地位に就ける(経営に対する自覚の芽生え)
  経営幹部などのある程度責任ある地位を任せ、権限を委譲しながらリーダーシッ
  プを発揮
するチャンスを与えます。
         ③現経営者からの直接指導(経営理念の引き継ぎ)
          経営ノウハウ以外にも、先代・現経営者の企業理念・守るべきことなど直接
          指導
して引き継ぎします。

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【社外教育】
 ①他社での勤務経験(人脈の形成・新しい経営手法の習得)
  甘えてしまいがちな自社教育とは違い、他社での経験はリーダーシップ力を
  身に付ける上で、従業員としての立場を理解する大切な人生経験です。さら
  に、自社の枠にとらわれずに、広範囲から知識と人脈形成を習得します。
 ②子会社・関連会社の経営経験(責任感・資質の確認)
  一定の実力が備わった段階で経営者としての実践教育を行い、責任感を植え付け、資質を
  確認
するチャンスです。
teoria-n033.png③外部セミナーなど(知識の習得、幅広い視野の育成)
 後継者を対象とした外部機関のセミナーを通じて、経営者として必要とされる
 知識を習得します。
 同じ後継者の仲間をつくり、情報共有や人脈つくりにもなります。

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 後継者は、社内外の教育を受け、経営者へと成長していきます。
 教育を実践に活用できるようにしておくことが大切です。

後継者の心構え
 後継者に必要な心構えは、次が挙げられます。

 ① 経営者としての責任を持つ  ⑥ チャレンジ精神
 ② 時代の流れ、状況変化に柔軟性を持ち、先を読む  ⑦ 親を敬い、感謝する     
 ③ コンプライアンスの重視  ⑧ 公私混同しない
 ④ 関係先から信頼を得る  ⑨ 忍耐力を持つ
 ⑤ 常に向上心を持つ  ⑩ 健康であること


 これらは、すぐに身に付くものではありません。焦らずに時間をかけて、徐々に後継者としての覚悟を決めさせます。経営者として、自社株も自腹で買い取るくらいの意気込みが欲しいところです。自らの財産を投資して、リスクを負うことは、経営者になるために「腹をくくる」という意味合いも含め、決死の覚悟が感じられます。

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 従業員に対する対応として、親族承継のとき、後継者となる人物は幼い頃から役員や従業員と顔なじみかも知れません。しかし、後継者として会社に入社したときは、何歳であろうと新入社員です。ましてやお客さまでもありません。

若い女子社員にお茶を入れてもらうのではなく、自分で入れること。
誰よりも早く出社し、トイレ掃除をする心構えを持ってほしいところです。
 


 後継者に自信がなく「決意と覚悟」がなければ、誰も付いてきてくれません。人が動かなければ、経営は成り立ちません。人間関係はあるきっかけを境に劇的に変化するものでもあります。
その変化が「経営者の覚悟(腹をくくる)」ことです。


info02 第26回
  9月2日(金)更新予定です。 どうぞお楽しみに!

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