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事業承継のすすめ

第26回 企業価値向上に向けて

|2016年09月02日(金)

~ 将来の資金繰り立て節税を ~

►経営計画と人生設計teoria-a025.gif
 企業の発展には、経営計画が欠かせません。
中小企業の経営計画は「経営者の人生設計の一部である」ということです。
創業経営者も、事業を承継した経営者も、経営者としての「志」があると思います。

 例えば、「創業したからには上場したい」「地域密着の愛される企業にしたい」「家族が幸せに生活できればそれでいい」など、経営者が目指す“夢の宝島”は、
それぞれ違います。もちろん目指す航路も進み方も違うでしょう。
 全ては、経営者の人生観や価値観、労働観によって大きく左右します。

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 この影響で、経営者の周りに集まるブレーンも情報も、仕事も変わるでしょう。従業員の働く意欲や、経営者に対するロイヤルティも変わります。
 さらに、後継者が「継ぎたい」と思うかどうか、この企業を買収したいと思う人が現れるかどうか、事業承継にも影響します。
 そして、経営者自身の引退後の人生設計も大きく影響します。

►筋肉質の事業展開
 企業価値を高めれば、事業承継の方法は選択肢が増えます。親族や従業員承継の後継者は、喜んで承継するでしょう。M&Aでは、条件の良い購入先が現れる可能性があります。あえてマイナス要素を探すとしたら、企業価値が高まり相続税が高くなることでしょう。

 事業承継を前提とした経営計画は、現経営者と後継者の共同作業で進めてください。teoria-h006.png
 そのポイントは次の3つです。
 ①事業に歴史があるからといって安心しない
 ②事業内容が古いからといって安易に切り捨てない
 ③斬新な知恵を取り入れる-などを心掛けてください。

 そして、体の隅々まで血が通う、しなやかで粘り強い筋肉質の事業とすることが一番です。企業価値は、売上だけにとらわれずに、組織として価値を上げてください。

         ►信用失墜、法的責任も
hunsyoku.png 金融機関から融資を受けるためや、裏金作り、建設業許可を取得するためなど、赤字であっても財政状態を良く見せようと粉飾決算を重ねている会社があります。粉飾決算を続けると、間違いなく信用を失うことになります。法的に責任を問われることもあります。
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 節税を目的として、実際の決算より悪く偽装して決算書をつくる企業もあるようです。これは逆粉飾決算といい、脱税として税務申告の虚偽に対し、税金のペナルティが発生します。このような事業では、後継者も承継したくないでしょう。

 粉飾決算で利益を出した場合は、本来赤字で支払わなくてもいい法人税を過大に納めることになります。この過大に納めた税金を取り戻すには、通常の過大納付の場合と取り扱いが異なります。
 粉飾決算による過大申告の更正の請求ができる期日は、更正日を含む事業年度開始前5年間の事業年度分になります。それより以前は、修正申告をしても戻ってきません。
 

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  粉飾決算を正常化するためには「粉飾を元に戻す」「経営の立て直し」を行い
  ます。粉飾を一度に元に戻すと、莫大な赤字になる可能性があります。
   3年あるいは5年という歳月をかけて少しずつ戻します。正常な経営状態
  であれば、粉飾は必要ありません。実際は利益が出ていない訳ですから、
  経営の改善が必要です。将来の資金繰りを立て、節税計画を行い、正常な
  決算内容に戻すことは、後継者にバトンタッチできる企業価値向上の第一歩です。


info02第27回
  9月16日(金)更新予定です。 どうぞお楽しみに!

 
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