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事業承継のすすめ

第29回 生保など最大限活用を

|2016年10月21日(金)

~ 自社株の買い取り資金作る ~

►非課税枠を利用hoken.png
 生命保険には定期保険や終身保険、養老保険など多くの種類があります。
 一般的に、経営者自身が自分を被保険者とする生命保険に加入し、死亡保険金の受取人を家族(法定相続人)とすることが多いです。
 この場合は「相続税」の課税対象となります。死亡保険金の非課税枠があります。最大限に活用して下さい。

【死亡保険金の非課税控除額】
 生命保険の非課税控除額 = 500万円 × 法定相続人の数
      ※法定相続人:相続放棄をした人を含む。養子がいる場合は
              相続税計算上の養子の数。teoria-a016.gif
               実子がいる場合  :1人
               実子がいない場合 :2人

生命保険の活用方法は、次の3つになります。

sikin.jpg

①納税資金の準備
 会社が経営者を被保険者として加入。経営者が亡くなったときに、会社が受け取った保険金を、退職金の支払や自己株式の買い取り、社葬費用などに活用します。

②自社株買い取り資金株券.jpg
 会社が経営者を被保険者として加入。会社が受け取った保険金は、自己株式を遺族から買い取る資金にします。遺族は、納税資金や生活資金として活用できます。
さらに、株式の分散等を防ぐこともできます。

③代償分割資金
 後継者以外の相続人に対して、後継者が代償金として支払う資金調達として保険金を活用します。

保険種類別の経理処理方法は次の通りです。

第29回 表1.gif

信託の特徴
 信託は事業承継の選択肢として、活用可能な制度です。運用会社に財産を預けて、運用や管理、
処理を任せます。 信託の特徴は次の3つがあります。

①財産の所有者名義が委託者から受託者に変わる。
②受託者が財産の管理等を行うに当たっては、信託目的に拘束される。
③信託財産は受託者の固有財産とは分別管理され、受託者の債権者は原則として、信託財産に
 強制執行できない。

事業承継に活用できる信託は次が挙げられます。

teoria-e008.gif

【事業信託】
 後継者がいない場合、企業の事業を負債含めて信託の対象とする。
   ①後継者がいない場合
     ~ 経営能力ある第三者に事業信託する
   ②後継者が幼い・未熟な場合
     ~ 中継ぎ的信託活用
   ③会社分割
     ~ 事業の一部を信託する(経営にノウハウが必要な事業など)
   ④遺産分割に活用
     ~ 兄弟で事業を分割する場合などで、片方の後継者に経営能力が無いなどの
       対策として活用

teoria-b002.gif

    【自己信託】
     分社的効果があり、課税の対象となりません。
       ①信託宣言が必要
         ~ 自分を「信じて託す」 分かりにくい信託
       ②納税資金対策
         ~ 譲渡に係る取得費加算

【目的信託】
 受益者の定めがなく、何に使うのか目的を定めた信託。
teoria-a004.gif    ①受託者に対して課税
     ~ 受託者である法人(信託会社)に対して、受贈益課税
   ②死後の財産管理を信託会社に委託
     ~ ペットの飼育ほか
   ③設定方法
     ~ 信託契約または、遺言による方法。どちらも存続期間は
       20年を超えることはできない

【受益者連続型信託】
 
跡継ぎ遺贈型信託ともいわれ、財産を分散することなく委託者の思いを順次継がせることが
できます。事業承継などへの期待大の信託。

   ①嫁飛ばし
     ~ 自分の遺産は後継者(息子)に相続されるが、息子に相続があると財産の半分は
       お嫁さんに相続されます。お嫁さんの遺留分はありますが、息子の相続時は孫に
       相続させるなどの信託が可能。
   ②子供がいない夫婦の場合
     ~ 自分の相続財産は、妻に相続させるが、妻が死亡したときには、財産を妻の相続
       人ではなく自分の親族に相続が可能。
   ③後継者が年少
     ~ いったん妻に事業承継し、妻の相続時には子供に承継させる。妻が再婚などをした
       場合の対策ができる。
   ④効力
     ~信託から30年を経過したとき以降に、現にいるその指定された受益者が死亡する、
       または受益権が消滅するまでの期間です。


info02 第30回
  11月18日(金)更新予定です。 どうぞお楽しみに!
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