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事業承継のすすめ

第30回 引退後はサポート役に

|2016年11月18日(金)

~ 後継者の立場を考えて行動 ~

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タイミング
 中小企業や個人事業において、承継のタイミングは難しいものです。後継者の力と周囲のサポートが整う状態まで、焦らずに進めましょう。
 時期尚早で承継してしまった場合、後継者の未熟さに耐えかねて「社長に返り咲き」という経営者もいます。後継者をサポートしたいという、善意からかもしれませんが、後継者の立場がなくなり自信も失うでしょう。

►ライフプラン
 承継後の過ごし方は、次の3つが多いでしょう。

yosei.jpg①完全に引退する
 引退後は、自分の余生を楽しむパターン。年金や預貯金などからライフプランを
立てます。さらに、趣味や社会との関わりをお勧めします。
一生懸命に働いてきた人こそ、引退後にやることがなくボケる可能性があります。

②別事業を立ち上げる
 引退したからといって事業への欲が納まるわけではないと思います。この欲望を無理に抑える必要はありません。今までとは違う「やりがいある仕事」を見つけ、kaityou.pngその事業を立ち上げ従事することで「新しい生きがい」を見つけることができます。

       ③会長に就任
teoria-i004.png 経営は後継者に譲ったものの、代表権は渡さずにいます。適切な仕事の役割分担をしっかり決めなければ、後からトラブルになります。
全権を委ねたのならば、会長職として立場をわきまえサポート役に徹しましょう。

 承継の計画も大切ですが、経営者自身の引退までの計画と、
         引退後のライフデザインを立て「自分らしい人生」を見つけてください。

経営承継円滑化法
 中小企業は日本の経済にとって、欠くことのできない重要な存在です。しかし、取り巻く環境は 後継者不足や経営者の高齢化により、廃業を余儀なく選択しなければならない状況が増えています。
 その対策として、2008年5月に「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(以下「経営承継円滑化法」という)が成立しました。
 この法律は、中小企業の継続・発展を通じて地域経済の活力維持と雇用を確保するために、事業承継の促進を目的とし、次の3つの内容を基礎としています。

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①遺留分に関する民法の特例
  ~ 後継者に自社株式や事業用資産を集中して承継させたいと考えても、自社株式が相続財産の
    多くを占めている場合に、他の相続人の遺留分を侵害することになります。
    その結果、自社株式が後継者以外の相続人に分散してしまいます。その遺留分の制限問題を
teoria-f002.gif     解決するための特例です。

②事業承継時の金融支援措置
  ~ 後継者の資金需要は次の4つが想定されます。
    ●自社株式や事業用資産の買い取り
    ●相続税や贈与税の納税資金
    ●経営者交代に伴い、信用力が低下することでの資金繰り悪化
    ●MBOなどの親族外承継の株式買い取り資金

 上記の問題に対して、中小企業信用保険法の特例と日本政策金融公庫法等の特例が制定され、後継者個人が事業承継に必要となる資金融資を受けることができるようになりました。

③新事業承継制度の基本的枠組み
  ~ 現経営者に相続が発生した場合に、自社株式や事業用資産に対して相続税がかかります。teoria-a032.gif 
含み資産が多い企業や優良企業は、自社株評価が高くなります。
また、自社株式や不動産など換金性の低い財産が多い場合、相続税を納めることが難しくなります。この対応策として、非上場株式等についての相続税の納税猶予制度が創設されました。


info02 第31回
  12月16日(金)更新予定です。 どうぞお楽しみに!

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