中野会計事務所トップページ >> なかの語録 >> 100年企業をめざす「事業の承継」(第64回)

なかの語録

100年企業をめざす「事業の承継」(第64回)

【連載】事業承継入門|2015年10月01日(木)

65.どんな企業でも、株式納税猶予制度は適用できますか?

flair POINT

teoria-m001.png

 1 ► 資産保有型会社は適用できない
 2 ► 資産運用型会社は適用できない
 3 ► 上記に該当しないとみなされる場合


 ———— 資産保有型会社は適用できない
 次にあげる試算が、資産などの価額の総額に占める割合の70%以上の資産保有型会社は、株式納税猶予制度の適用を受けることができません。この会社判定は、贈与の日に属する事業年度の開始日から、贈与税の申告期限までのいずれかの日において、70%以上になるかどうかによります。

 ① 有価証券株券.jpg
 ② 自ら使用していない不動産
 ③ ゴルフ会員権、リゾート会員権など(事業用を除く)
yubiwa.jpg ④ 絵画・彫刻・工芸・貴金属・宝石など(事業用を除く)
 ⑤ 現預金teoria-k007.gif
 ⑥ 貸付金、未収金(代表者および同族関係者)

 

 ———— 資産運用型会社は適用できない
 次にあげる試算が、直近の事業年度末に資産運用収入の合計が総収入金額の75%以上の資産運用型会社は、株式納税猶予制度の適用を受けることができません。

総収入金額は、次の合計になります。
 ① 損益計算上の売上高
 ② 営業外収入
 ③ 特別利益

特定資産の運用収入は、次の合計額になります。
 ① 特定資産である株式の配当
 ② 受取利息
 ③ 受取家賃
 ④ 特定資産の譲渡価額

◎ ———— 上記に該当しないとみなされる場合
 次の要件に全て該当する場合は、資産保有型会社または、資産運用会社でも、株式納税猶予制度の適用が可能となります。
 ① 3年以上継続して事業を行っている
 ② 常時使用従業員の数が5人以上
 ③ 固定施設を所有または賃借している
 ④ 自らが営業行為を行っている


syoukei-64.gifのサムネイル画像


info02 次回タイトル
 【事業承継と相続税や贈与税の関係を教えて下さい】
  H27.10.15更新予定です。 どうぞお楽しみに!

  • Clip to Evernote
  • このエントリーをはてなブックマークに追加