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「みなし譲渡」の相手先が法人に限定されているのはなぜ?

投稿者:柏樹 正一倶知安

|2020年08月24日(月)

税理士 柏樹 正一のコラム(第44回)
 
 

林先生1.PNG 個人が譲渡所得の対象となる資産を譲渡した場合、譲渡により実現した利益に対してのみ所得税を課税することを原則としていますので、個人に対して無償又は著しく低い対価で譲渡したとしても時価では課税されません。

 ただ、個人が法人に対して無償又は時価の2分の1に満たない対価で譲渡したときには、時価により譲渡があったものとみなされます。

 この取扱いの差になぜと思われる方もいるではないでしょうか?

 それについて、①個人に対して譲渡した場合は、その取得価額が引き継がれ、譲受人が次に売却する時点で当初の含み益が課税の対象となるのに対し、➁法人に対して譲渡した場合は、譲受法人が実質的に贈与又は無償の供与を受けたと認められる金額は受贈益とされ、その時点で取得価額が時価に改まる(資産×××/受贈益×××)ので、③両者を比較すると、法人に対して譲渡した場合、個人が所有していた期間の含み益が課税の対象から外れるため、無償又は時価の2の1に満たない対価で譲渡したときには、その時点で「みなし譲渡」として含み益に対して課税することにより、バランスを保っているといわれています。

 なお、個人に著しく低い対価で資産を譲渡した場合、譲渡人には課税は生じませんが、譲受人は、時価との差額に相当する金額について、贈与があったものとみなされます。

 また、法人に時価の2分の1以上の対価で譲渡した場合であっても、同族会社への譲渡で、譲渡人の所得税を不当に減少することになると認められるときは、時価で譲渡したものとされます。

 倶知安事務所 所長 税理士 柏樹 正一

 

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