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なかの語録

100年企業をめざす「事業の承継」 (第20回)

【連載】事業承継入門|2013年12月01日(日)

22.従業員などへ中継ぎ承継する方法はありますか?

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 1 ► 経営者の万が一に備える対策
 2 ► 中継ぎ経営者へ種類株を持たせる


       経営者の万が一に備える対策
 中小企業の場合に、経営者の突然の病気や死は、経営の大きな支障になります。
そのようなリスク回避のために、後継者を選ばなければならない状況になることもあるでしょう。
teoria-g-c001.pngしかし、そのときに後継者候補の親族が、まだ幼かったりする場合があります。
このようなときに、将来の後継者が成長し決定するまでの間を、役員や従業員などへ、一時的に承継する場合があります。
経営者一族は、中継ぎの経営者に対して「親族後継者が成長するまで、企業を守り成長させてほしい」と願っていると思います。
しかし、中継ぎ経営者が「親族後継者が成長したら、今の座を追われてしまう」と感じたら、経営にも支障が出ます。
中継ぎ経営者が、士気を高め、責任もって経営にあたれるように配慮が必要となります。

     中継ぎ経営者へ種類株式を持たせる
 中継ぎ経営者に、士気を高めてもらう方法として、親族後継者がその座に就いたときには、役員としてサポートしてもらえるように、ポジションを用意しておくなど配慮が必要です。
 報酬に対しても、保証が必要です。
 しかし、普通株式を過半数以上、中継ぎ経営者に持たせてしまうと、本来後継者となる予定の親族後継者が、取締役選任の株主総会で選任されないリスクがあります。teoria-h023.png
 そこで、中継ぎ経営者には、配当優先の種類株式を持ってもらうと良いでしょう。さらに、親族後継者に、後継者としての自覚を持たせるためには、中継ぎの期間について決めておくことも必要です。

 親族後継者への円滑な承継は、中継ぎ経営者だけでなく、一般従業員にも
理解してもらうことが必要です。


info02 次回タイトル
  【従業員などへの事業承継で経営改革ができますか?】
     H25.12.15更新予定です。 どうぞお楽しみに!

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