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なかの語録

100年企業をめざす「事業の承継」(第41回)

【連載】事業承継入門|2014年10月15日(水)

42.資料を元に、何を分析すればいいですか?

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flair POINT

 1 ► 財務の分析
 2 ► 収益性の分析
 3 ► 安全性の分析


◎ ————  財務の分析
  財務分析とは、経営の総合的成果を貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書から経営の次の事柄を総合的に診断し、把握することです。

  ① 収益性  ② 効率性  ③ 生産性  ④ 安全性  ⑤ 成長性

 事業承継の計画を立案する前に、財務状況が赤字決算で債務超過や、資金繰りが行き詰まっている場合には、事業承継の前に事業再生が必要となります。

◎ ———— 収益性の分析
 収益性の分析とは、損益計算書の「利益と売上高」「利益と貸借対照表の総資本」などを比較し、売上に対する利益の割合および企業資本の効率性を分析することです。収益性分析の重要な指標は、次になります。

総資本利益率
 企業が持っている総資本を有効に活用し、いかに収益を上げているのかを示す総合的な指標です。

売上高利益率
  売上高利益率は、ある会計期間の諸経費を引いた後に最終利益の当期純利益の売上高に対する割合を示します。過去の決算書を比較して指標が下がっているようでしたら、原因を追究し、対策を立ててください。収益性分析の重要な指標は、次になります。

 ① ROA(総資本利益率)= 当期純利益 ÷ 総資本
 ② ROE(自己資本利益率)= 当期純利益 ÷ 自己資本
 ③ 売上高利益率 = 当期純利益 ÷ 売上高
 ④ 資産回転率 = 売上高 ÷ 総資本
 ⑤ 財務レバレッジ = 総資本 ÷ 自己資本
 ⑥ 損益分岐点 = 固定費 /(1- 変動費率)

 ———— 安全性の分析
 安全性分析とは、貸借対照表の「資産と負債」「資本の金額」を比較し、企業の支払能力や倒産の危険性、経営の安定性などを分析します。安全性分析の重要な指標は、次になります。

 ① 流動比率      ④ 固定比率
 ② 当座比率      ⑤ 自己資本比率
 ③ 借入金依存率    ⑥ 経営安全率      
など


info02 次回タイトル
 【事業承継計画に必要な事項を教えて下さい】
   H26.11.1 更新予定です。 どうぞお楽しみに!

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